堀江農機サービス開業
堀江さんは、学校を卒業して農協に勤務されていましたが、同じ職場で働いていたご主人と結婚。その後も1年半は農協に勤められていましたが、旦那さんが結婚を機に独立し農機具の販売修理店を開業されたことや、子どもが生まれたことも重なり、仕事を退職され旦那さんのお仕事を手伝うことになりました。
「繁忙期は夜の8時、9時まで忙しい日々が続きました。義母のサポートがあったものの、家族との調和を保ちながらビジネスを展開することは一苦労でした。」
地域とのつながりと信頼の構築
堀江さんの事業は地域のお年寄りの方々とのコミュニケーションが重要な要素でした。農業や農機具について情報交換を行い、信頼関係を作り上げることでお客様との絆を育てていったのです。その結果、価格競争に巻き込まれることはなく、お客様とまるでサロンのようなコミュニティを作り上げることになりました。
家族や地域のサポート
家事育児と仕事と忙しい日々が続き、堀江さんの自分の時間はほとんどありませんでした。「農機具販売店の仕事や家事に加えてパートでも働いていましたが、その収入も家族や子供のための支出に回っていました」
しかし、現在ではライフスタイルの変化もあり、お仕事との向き合い方も変わってきたといいます。
「最近は孫の世話が落ち着き、今は携帯電話があって電話も転送されるため店番の必要も無くなりました。今は主に経理として仕事に携わっています。」
女性部活動へ参加
仕事と家庭で忙しい毎日でしたが、米原市商工会の前身である伊吹町商工会時代から女性部に所属し、イベントに積極的に参加されていました。当時は健康福祉増進と部員間交流促進のためビーチバレーに取り組まれました。「ビーチはスポーツとしても、皆さんと交流できたことも楽しかったです。」
米原市商工会に合併してからは、女性部の伊吹地区長を務められたほか、主張発表大会では滋賀県代表として近畿大会に出場されました。「初めての経験ばかりでしたが、地域の女性部員さんも他府県の女性部員さんも良い方ばかり。また、他の地域の発表を聞いて、とても勉強になったのを覚えています。部員の皆さんと研修を受け、交流を深めるうちに、女性部活動って良いものだなと感じました」と当時を振り返りながら語っていただきました。
糸掛け曼陀羅と起業
「伊吹薬草の里文化センターで糸掛け曼陀羅の講座に参加し、そこから私の1番の趣味になりました。」釘の本数を増やしたり、掛け方を変えたり、試行錯誤をし、時間を忘れて没頭したそうです。それから女性部のセミナーでも教えてもらったり、インターネットで検索したりして勉強にはげまれました。
そして令和4年1月に糸掛け講師業を行う「magamo(まがも)」を開業するに至りました。「はじめは起業するつもりはなかったですが、“自分がいつまで働けるかわからない中で、いくつになっても皆さんと楽しめることをしていたい”と思って起業しました。」
講師業を始めるにあたっては、糸掛け花曼陀羅の認定講師・スリングアート認定講師・糸掛け作品のいくつかのライセンスを取得されたそうです。
新たなチャレンジと将来への希望
自分の趣味としてまた仕事としても糸掛けを楽しんでいる堀江さん。セミナーを通して多くの人々にも糸掛けの面白さを感じてほしいとお話されていました。
「これからは、子どもからお年寄りまで様々な方と一緒に作品を作って、色んな人に糸掛けを楽しんでもらいたいです。私自身も梅花藻の花などの作品を制作し、楽しみながらチャレンジし続ける予定です。」
開業されたばかりですが、少しずつお仕事の依頼もあるそうです。
インタビューでは、何よりも糸掛けについて楽しんでいらっしゃる様子が伝わってきました。これからも子供たちからお年寄りまで多くの方々とその楽しさを共有されていくんだろうな、と感じました。